「エビ博士」が小学生に解説、「海とさかな」オンライン授業 

2023年7月18日

オンライン出張授業に参加した西東京市立谷戸第二小学校の様子

 ニッスイが協賛する第42回「海とさかな」自由研究・作品コンクールの応募促進策として13日、小学生を対象にオンラインで出張授業が行われた。同社中央研究所大分海洋研究センターの渡邊正弥氏が講師となって「エビ博士の『エビの変身ストーリー』」と題し、誕生してから餌や泳ぎ方が変わるエビのユニークな成長について分かりやすく解説した。

 渡邊氏は、養殖・天然エビの違いや、エビの種類について写真を見せながら児童らに説明。世界で最も多く養殖されているバナメイエビを例に、卵から幼生、稚エビへと成長し、スーパーマーケットなどで消費者が目にする体長まで大きくなる約4か月間の変化について述べた。

 さらに、「幼生には、体長0・3ミリのノープリウス、1ミリのゾエア、3ミリのミシス、10ミリのポストラーバと4つの成長段階がある」と解説。ミシスになる段階で植物食から雑食(主に肉食)へ食性が変化し、それに応じてハサミが生えることなどをクイズを交えながら話した。

 続いて、日本ではエビが多く食べられているものの、その多くを輸入に頼っている現状を説明。海外のエビ養殖などが原因となり、世界のマングローブ林が1980年から2000年までで約26%も減少してしまったことを児童に伝えた。

 ニッスイが行っている環境にやさしい陸上養殖についても触れ、渡邊氏が長年試行錯誤を重ねた技術で生み出したバナメイ「白姫(しらひめ)えび」を紹介した。

 授業には、全国の小学校10校から総勢514人の児童が参加した。[....]