<魚食にっぽん>[102]クジラ、サンマで令和新食材

2019年7月29日

「鯨の登美粋」の松本宏一代表

 今年は5月から通年操業のサンマ漁がスタートし、7月からは商業捕鯨が再開するなど、令和元年にふさわしく新たな動きが出てきた。鯨肉のおいしい食べ方や健康機能性を築地場外のクジラ料理専門店「鯨の登美粋」の松本宏一代表に話を聞いたほか、通年操業サンマの動向を紹介する。

 クジラは商業捕鯨に切り替わったことで捕獲後の下処理なども可能になり、よりおいしさを重視した品質のよい鯨肉が提供されると期待が高まっている。ミンククジラは船上で血抜きと一次処理を施すことで鮮度がよい。繊細な肉のうま味があり、刺身などでも味は格別だ。母船式も品質が向上する。

 食べる機会が多いのは赤肉や皮、ベーコンだろう。本皮の調理のポイントは「薄くそぎ切りにする場合は冷凍のまま2ミリぐらいの厚さなら解凍してから切ってもよい」と松本代表。

 もう一つの令和時代の新商材として注目された「通年操業サンマ」(本操業前に公海域で漁獲された生サンマ)は、5月29日の初水揚げこそ注目を浴びた[....]