豪雨影響9日も、高速通行止めで物流寸断の延着や欠品

2018年7月10日

 西日本を中心に広範囲にわたった豪雨と土砂災害により、6日から高速道路や一般道で通行止めが相次いだことにより物流が寸断、水産物流通にも影響が及んだ。9日時点で愛媛・宇和島などからの荷も回復していないうえ、海洋へ流出した土砂などによる漁場や養殖場への影響が懸念されている。
 関西の中央卸売市場に向けては、九州、中国、四国、北陸・信越、関西、東海などで高速道路が通行止めとなり、一般道でも土砂崩れなどから至るルートで通行止めが発生。通行中の車両も何度も回避を余儀なくされ、渋滞に巻き込まれるなどして水産物の延着や、十分な量が届かないといった混乱が7日の時点でも起きた。愛媛や高知といった主要産地からのマダイをはじめ各種の養殖魚も本州と四国を結ぶ明石大橋、瀬戸大橋などが通行止めとなったことから、和歌山や三重といったほかの産地に一時的に振り替える措置も検討されたもよう。
 東京・築地市場でも7日は西日本方面の荷の不足がみられた。ただ、大雨被害のない東日本から振り替えたり、もともと天然魚がシケで少なかったりしたこともあって極度の混乱はなかった。「旬のハモなど、西日本の産地限定の魚に関しては欠品をした」(築地仲卸)という話が一部ではあった。[....]