コンビニで魚食守る、ローソン調達会社SCIが挑戦

2018年5月30日

 進化を続けるコンビニエンスストア業界で、国内に約1万4000店を展開する業界第3位・ローソンの原材料調達子会社で水産品をはじめ食材を供給する?SCI(平山勝也社長)は、水産品調達へのこだわりを強化する計画だ。
 レジ横で販売される「からあげクン」や焼き鳥といった肉製品の中にあって、異彩を放っているのが「ふっくらあじフライ」(税込み標準小売価格140円)だ。改廃の激しい業界でも5年近く続く商品として一定の評価を得ているが、さらにバージョンアップして秋にリニューアル発売を予定する。
 平山社長は「水産物価格が高騰していく中で、気が付いたら新商品は鶏肉製品ばかりになっていた。これではよくないと思った」と振り返る。1年近く前のことだ。コンビニは今や「食の伝承をする場所」(平山社長)。なのに「これでは魚食文化を消すことになりかねない」と危機感を覚えたという。
 「あじフライ」の原料は中国産から長崎県産に切り替えて水揚げ直後に隣接する加工場で粉付きの状態まで一気に仕上げる。「従来の海外原料、海外加工の商品と比べると凍結回数も違う。背開き加工なのでひと口目に身の厚さを実感できる。機械で処理できるので、数量もこなせる」と自信をみせる。[....]