サンマ漁獲量、過去最悪か/水産機構・長期漁海況予報

2020年8月3日

 水産研究・教育機構は7月31日、農林水産省で8?12月の道東?常磐海域におけるサンマの長期漁海況予報を発表した。それによると8?12月の来遊量は過去最低の漁獲量を記録した昨年を下回ると予測した。1歳魚の平均体重も昨年より小型で痩せた魚となる見込み。漁場も遠方になることに加え、まとまった漁場が形成されにくいと予想されることから、主力の棒受網船による漁獲は昨年よりさらに厳しいものになりそうだ。

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 6?7月に実施された表層トロール船1隻による漁獲試験などにより算出した。今年は新型コロナウイルスの影響で参加船が1隻減り調査範囲が狭かったものの、それでも同一海域では採集が少なかった昨年を大きく下回る水準となった。

 漁期前半に来遊する個体のいる海域では前年に続いて漁獲がなく、中盤から終盤に来遊する海域(東経165度近辺)にわずかに確認されたのみだった。魚群が遠いために10月上旬までは公海域での操業になり[....]