WCPFCクロマグロ、増枠へ好条件も難航必至

2020年8月24日

 水産庁は21日、国際機関の最新評価で太平洋クロマグロの親魚量が増加傾向にあり、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会で漁獲枠の拡大を前向きに議論できる条件が整ったことを報告した。だが、コロナ禍により加盟国が一堂に会せず、水産庁資源管理部の太田愼吾審議官は「管理措置変更という複雑な議論を『ウェブ会議で決められない』と言う国もある」と言及。2020年限定で措置された枠の移譲や繰越率増加の継続も、難しい交渉になる見通しだ。

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 太平洋クロマグロの資源状況について、国際科学機関の北太平洋まぐろ類国際科学小委員会(ISC)は、最新の18年親魚量を2万8000トンと評価した。10年の1万2000トンから回復を続け、16年の2万5000トンからも増加している。WCPFCで暫定回復目標とした[....]