<6代目「福島丸」竣工>いわき海星高、国際基準も対応

2018年2月9日

国際的環境基準に対応したいわき海星高の6代目福島丸

 福島県で唯一の水産高校、県立いわき海星高校の練習船・福島丸の新船(665トン)が完成した。将来の水産業を担う人材の育成・輩出に活用される。5代目福島丸(499トン)からのサイズアップで安全性や居住性を高めたほか、日本の漁船として初めて窒素酸化物(NOx)3次規制にも対応。国際基準に合致した環境対応船としても注目度が高い。

 6代目福島丸は、遠洋マグロはえ縄漁業の実習や操船航海実習、機関実習、資源・海洋調査など、これまでの目的を継承しつつ、国際航海もできる最新鋭の大型実習船として誕生した。大型化により、長期航海で生徒や乗組員の安全を優先に、船内学習機能の充実と、生活環境の改善が図られている。良好な復原性と凌(りょう)波性を有した設計は、アンチローリングタンク(減揺装置)の搭載で荒天時の横揺れ低減を図るほか、居住区の防音・防振にも考慮した。

 快適な船内生活を過ごせるよう広くスペースを確保した生徒食堂(教室)は、間仕切りができる。授業と自習の2つの目的に対し、同時展開ができる。女子生徒専用の部屋や浴室、トイレも新設した。[....]