<新時代の陸上複合養殖?>ワボウ産業/内陸・滋賀でバナメイ

2021年7月16日

出荷待ちの「おうみ海老」

内陸の滋賀県で、「海はなくとも心がある」と、バナメイエビ、アオサおよび海ぶどうの完全閉鎖型陸上養殖を開始したワボウ産業?(滋賀・長浜市、月ヶ瀬徹社長)。現地を訪ねて養殖場を見学し話を聞いた。

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 その広さに思わず息をのんだ。広い工場を改装した養殖場にはバナメイ養殖用の300トン水槽が4基並んでいた。養殖場の見学が許され、エビへの防疫などのために外靴には不織布のカバーを装着してから養殖水槽のある工場内へ入室した。その時の第一印象が冒頭の気持ちだ。

 壁面や天井には銀色の断熱シートなどを張り巡らして外部と無駄な温度交換が起きないように配慮している。水槽を覆う遮光シートの下に、バナメイが泳ぐ姿も確認できた。水槽は護岸工事などに使用するコンクリート製のL字擁壁にゴムを敷いた仕様で初期投資を極力抑えている。[....]