<商材シリーズ>日本の伝統食材「ノリ」、全国で懸命な生産続く

2023年2月1日

恵方巻に欠かせないノリ

全国のノリ産地で懸命な生産が続いている。今期は栄養塩不足や海水温上昇など海況変化も激しく、厳しい状況が続く産地も多い。2月3日の「節分の日」には恵方巻を食べる習慣が全国に浸透しており、消費者もノリに接する機会となっている。また2月6日「海苔の日」も近く、特集ではノリの魅力や各地の取り組み、産地動向などを取り上げ、ノリの消費を盛り上げる。

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 全国漁連のり事業推進協議会が1月16日現在でまとめた乾ノリ共販漁連別実績をみると、今期(2022年11月1日?23年1月15日)の全体の上場枚数は10億9660万枚と前年同期比35%減の大幅な減産となっている。地区別でみると、ノリ生産の主力となっている九州地区が6億2390万枚で47%減と大幅な減産。佐賀有明、福岡有明のほか、熊本も前年の半分程度と非常に厳しい状況が続いている。栄養塩不足による色落ちなどが発生し、苦戦しているがこれからの気温の低下と降水などで巻き返しが期待される。[....]