23年漁期サンマ来遊量、過去最低の前年並み 

2023年7月31日

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6~7月に行った表層トロールによるサンマ資源量調査の結果(上が23年、下が22年)

 水産庁は28日、農林水産省3階の会見室で2023年漁期のサンマ長期漁海況予報を発表した。予想来遊量は過去最低の水揚げを記録した22年と同程度の「低水準」としたが、主に鮮魚向けに流通する1歳魚については、漁獲割合・サイズともに昨年よりも改善することを見込んでいる。

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 予報によると、漁場についてはサンマの南下に関係する親潮第1分枝の差し込みが弱く、同じ餌を競合するマイワシの分布量が多いことなどから、漁期を通じて公海を中心に形成する。

 9月に入って北海道・千島列島周辺で一部の小規模な魚群が偶発的に漁場を形成する可能性があるものの、それ以降も三陸海域を含む日本近海にほとんど来遊しない恐れがある。

 6~7月に行った表層トロールによる資源量推定調査によると、0歳魚と1歳魚を合わせた推定分布量は94万トンだった。前年の117万トンから2割近く減少しているが、主に来遊する[....]