21年スルメイカ、前年同量を維持へ 

2020年12月21日

 水産庁は17日、改正漁業法に基づくスルメイカ全系群の資源管理方針について、関係者と話し合う検討会(ステークホルダー会合)を都内で開催した。2021年漁期(4月?22年3月)の漁獲量上限を水産庁は当初、19・4万トンで提案したが、資源量の変動が大きく、周辺国の漁獲影響をどう反映するかで参加者から意見が相次いだ。そのため、20年漁期と同じ5・7万トンの維持を新たに提案。異論は出ず、来年1月に予定する水産政策審議会で漁獲可能量(TAC)設定を諮ることになった。

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 漁獲量の大部分を占める秋季群の20年漁期生物学的許容漁獲量(ABC)は4・6万トンだったが、21年漁期は4倍以上の18・7万トンと大幅に上方修正された。単年性魚種のスルメイカはその年に生まれた資源がすべてであり、変動が激しく、寿命が複数年ある魚種に比べて予測が難しい。この結果に対し「本当にこれだけいるのか。到底考えられない」と、現場の混乱も[....]