青森県「ホタテ総合戦略チーム」設置へ

2023年9月28日

陸奥湾のホタテ水揚げ

 【青森】青森県は陸奥湾産ホタテの生産安定化や販路拡大策の検討に向け、産学官連携の「陸奥湾ホタテガイ総合戦略チーム」を立ち上げる。海洋環境や社会情勢の変化にも対応できる持続可能な生産、流通体制を構築し、ホタテ漁業を恒久的な100億円産業として安定させたい考えだ。同チームは補正予算成立後の10月上旬に正式に発足する予定。

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 同チーム設置は6月に就任した宮下宗一郎県知事の選挙公約に掲げられていたもので、県が今般打ち出した「つくり育てる漁業緊急支援事業」の一環。開会中の県議会に提出された2023年度補正予算案に、同チームの設置費52万円を含めた緊急支援事業費約6900万円が計上されている。

 陸奥湾産ホタテは昨年、親貝の減少や大規模産卵の不発などを背景に採苗が不振に見舞われ、主力品目である半成貝の今期の水揚げは昨期比3割減の約3万9000トンに減産した。今年の採苗も2年続きで不振だったとされ、来年以降の生産にも不安が残る状況にある。[....]