道産天然ブリに熱視線

2022年10月26日

大阪市場本場のセリ場に並ぶ北海道・羅臼のブリ。船上活〆物

 北海道産の天然ブリが小売店の拡販商材として存在感を増している。秋サケ狙いの定置網漁業者にとっては混ざって獲れる?2番手の魚?だったが、ここ数年は漁獲量が高い水準で推移。今年は早くから脂乗りに優れた良型がまとまり、全国の消費地に潤沢入荷が続いている。産地では船上活〆などの鮮度保持対策が一般化して品質も大きく向上。国産魚の不漁や輸入凍魚の買い負け、養殖魚の高騰などで量販商材が乏しい中、値頃で利益を稼げる魚として注目度は最高潮に高まっている。

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 東京・豊洲市場では今秋、天然ブリ・ワラサ合わせて連日30トン前後の入荷がある。中心は北海道産。特に10月半ばからは潤沢な入荷が続いている。卸担当者によると「陸送で2日はかかり鮮度落ちがあるので、かつてはイメージが悪かった」という。しかし近年、秋を代表する魚が軒並み不漁となる中でも安定してまとまるため見直されて現地の評価が高まるにつれ、[....]