豪州BT「聖なる海老」日本水産が発売へ、子会社養殖

2019年10月8日

 日本水産は、昨年5月に資本参加した豪州最大のエビ養殖会社シーファーム・グループ社(SFG社)が北東部のクイーンズランド州で生産するブラックタイガー(BT)の一部を日本向け業務用冷凍食材「聖なる海老」として今月20日から外食や量販店水産売場向けに販売を開始する。今年度は約100トン、来年度は200トンを目指す。

 SFG社は環境基準が厳しくエビ養殖の参入障壁が高いといわれる豪州で、クイーンズランド州を拠点に高品質な養殖エビを生産、同国の養殖エビ生産量の3分の1強を占めている。日本水産が業務用として搬入する「聖なる海老」は、SFG社が同州で展開中の養殖場で生産している。

 厳選した親エビから、同州北東岸イニスフェイルのふ化場で採卵、ふ化し、同ふ化場近郊にある内陸のカードウェル養殖場で育成。水揚げ後は、養殖場から車で1時間以内の場所に位置する加工場で急速凍結し、高鮮度、高品質の製品生産を実現した。日本水産グループではこれを日本、豪州、ニュージーランド市場で独占的に販売、また関連製品をグループの販売網を通じて世界的に販売する計画。[....]