船用鋼材2倍に高騰

2022年8月18日

 新造船価格の記録的な高騰が続いている。鋼材や銅、半導体などの価格上昇に円安が加わり、インフラの混乱で納品も遅れているためだ。造船用の厚鋼板(厚板)価格はおおむね、2020年度後半のトン当たり8万円前後から1年後には1・5倍の12万5000円程度へと上昇し、年内には2倍近い最大15万円前後に達する可能性も示唆されている。

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 鋼材価格の上昇は船体だけでなく、エンジンなど舶用機器全体の価格上昇につながる。電化製品や配線、プロペラなどに使用される銅も、導電性が高いことで電気自動車(EV)や太陽光発電装置の生産に欠かせず、過去最高値を更新し続けている。世界的な脱炭素で供給が追い付かない。[....]