石巻魚市場でトラウト3トン初水揚げ、グルメイトが試験生産

2024年4月2日

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初入札にかけるトラウトの選別作業

 宮城沿岸で養殖・蓄養事業を展開する(有)グルメイトが試験生産に取り組むトラウトが1日、石巻魚市場に初めて水揚げされた。活〆処理された目回り2キロの良型が3トン(約1500尾)持ち込まれ、買受人も「なかなかのサイズ」などと驚いていた。隔日で上場が続けられ、今月中に計画生産量30トンの出荷を終わらせる。

 グルメイトの阿部郁也専務によると、育種・選抜により成長を著しく早くした米国産輸入卵を使用。漁場の温暖化で飼育可能期間が急減しているギンザケの状況を受け、「同じ期間でより大きく育つ同種なら、もう一つの選択肢になり得ると考え今期から生産に着手した」。同社グループの生産者として、阿部専務自身が女川町飯子浜でイケス1基を用い約1万5000尾を養殖している。

 実際、この日水揚げされた魚も2・0キロ上主体で、買受人らも1・5キロ上主体のギンザケと比べ「大きいな」「脂乗りも上々」などと評価していた。[....]