海洋科学高校の名伯楽に聞く、遠洋漁船の人材増やすには?

2022年8月10日

漁業界にも多くの有資格者を輩出してきた佐美教論

 佐美教論は25歳で1級海技士免許を取得し、7000トン級の商船や大学練習船の船舶職員を経て現在の海洋科学高校に赴任。以降45年間、実習船の教官や航海系の授業、海技士資格の指導に従事してきた。赴任した翌年には専攻科生8人中3人が1級の筆記合格という快挙も成し遂げている。就職後に乗船履歴を満たし、1級海技士になった教え子も多い。

 指導方法は生徒の潜在能力を引き出すため、「夢をもたせモチベーションを高めさせることを意識している」と話す。そのうえで記述試験は、参考書の模範解答の踏襲だけでなく、「試験官を喜ばせる『光る解答』を」と助言。口述試験はその場の空気にのまれず、結論を先に説明し要点を簡潔に述べさせるなど、好印象・高得点につながる分析も怠らない。[....]