海づくり大分リレー放流、藻場保全活動に子供たち参加

2023年11月1日

漁船に乗船し遊走子を放流する児童ら

 大分・佐伯市の蒲江翔南学園6年生37人は10月20日、市南部の名護屋湾で藻場の保全活動に取り組んだ。来年11月に大分市と別府市で開催される「第43回全国豊かな海づくり大会」関連行事のリレー放流で、カジメの遊走子を散布。成熟した海藻から胞子を飛散させるスポアバッグ作りにも挑戦した。

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 講師を務めた名護屋地区藻場保全活動組織の吉田忠代表によると、アワビやサザエ、イセエビを対象とする潜水漁業が盛んな名護屋湾でも、磯焼けは深刻だという。2007年にJFおおいた名護屋支店で対策部会を設立し、ガンガゼを除去することで藻場を再生させた。だが近年は、ブダイなどの植食性魚類が増加し、再び磯焼けの危機にあるという。

 吉田代表はブダイの捕獲で食圧を抑えるとともに、海藻の生産力を高めるため、母藻の設置などに努めてきた。蒲江翔南学園の児童も新型コロナウイルス禍以前には活動に協力しており、今回が久しぶりの交流となる。[....]