有明海産ノリ、大不作

2023年1月19日

全国のノリ生産枚数に占める九州の割合

 国内のノリの最大の産地である有明海で今期、関係者が「過去に例をみない」というほどの不作に陥っている。全国漁連のり事業推進協議会がまとめた15日までの共販では、九州全域で6億2390万枚で前年同期の53%止まり。量の少なさから単価は上昇しており、17日に開催された熊本県の入札では一枚当たりの平均単価は22円で、一回の入札で初めてという20円超えになった。

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 乾ノリの共販を実施する漁連・漁協は全国に20あるうち、九州の8漁連・漁協が全体の5?6割を生産している。15日までに実施された共販では九州の不振を受けて、全国でも前年の65%止まりの10億9660万枚。 

 有明海の各海域でノリ網を張り出した昨年11月下旬以降、晴天続きで栄養塩が河川から海に流れ込まず、気温も高いため赤潮が発生したこともノリの生育を妨げたとみられている。[....]