岩手県産ワカメ初入札、過去最高のキロ1708円

2024年3月18日

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見付けを行う買受人

 国内最大のワカメ産地・岩手県で14日、JF全漁連による2024年産品の初入札会が行われた。昨年秋からの高海水温の影響などで大幅に生育が遅れ、上場数量は過去最低の2・1トンに。同じ「三陸わかめ」ブランドで先行して開始していた宮城県での減産もあり、買受業者が仕事買いを強いられる形で高騰傾向に歯止めがかからず、主力のボイル品(中芯抜き)の平均落札価格は初回として最高となる、前年の約4割高のキロ1708円となった。

 会場となった大船渡市のJF岩手漁連南部支所に上場されたボイル品は、2浜からの約2・1トン(昨年69トン)のみ。県漁連によると昨年秋からの高海水温が主な原因で、「種付けが通常より1か月~半月遅れ、それだけ生育も遅くなっている」。さらに先月末に襲来した低気圧による養殖ロープの絡まり被害、頻繁に発生するシケによる刈り取り作業の遅れなども重なり、過去に例のない上場量の少なさとなった。[....]