渡島振興局、函館ブリ消費拡大へ 

2022年11月15日

南かやべ地区でのブリ水揚げ見学会(写真はいずれも渡島総合振興局提供)

 【函館】函館産ブリの消費拡大に取り組んでいる渡島総合振興局は、ブリの盛漁期を迎えた10月、プロの料理人を目指す専門学校の生徒を対象にブリ水揚げ見学会や、一般消費者を対象にした料理教室を開催した。函館市やその近郊では同振興局が共催する「函館ブリフェス」(〈一社〉ブルーコモンズジャパン主催)も開催され、近年漁獲が増えている「地ブリ」の魅力をアピールした。

◆専門学生が水揚げ見学

 ブリの水揚げ見学は、将来、プロの料理人を目指す生徒たちにブリに関心をもってもらい、料理人になった際に地元のブリを使った料理を提供することを期待して企画。10月1日に函館短期大学付設調理製菓専門学校の生徒を対象に、ブリの一大産地・南かやべ地区で開催され、2年生9人が参加した。

 朝6時にJF南かやべ漁協本所に到着。事務所2階の大会議室の窓から、定置船の水揚げの様子を見学したあと、荷捌き所でタンクに入ったブリをじっくりと観察。生徒たちからは「とても貴重な経験になった」「これからはブリを使った料理をイメージしていきたい」などの声が聞かれた。

 漁協が用意したブリやイカの刺身などをおかずに朝食を取ったあと、今年のブリの水揚げ状況や浜の課題について質疑応答。漁協の高橋宏章常務は「浜の課題は後継者がいないこと。生徒の皆さんには地元の魚をたくさん使ってくれる料理人の後継者になってほしい」と答えていた。[....]