処理水克服「背中押して」全漁連など、経済対策で要望

2023年10月10日

水産合同会議の冒頭であいさつする山下新部会長(中央)

 自民党水産部会(山下雄平部会長)、水産総合調査会(石破茂会長)合同会議は5日、東京・永田町の党本部で、政府が取りまとめを進める新たな経済対策に対して水産団体から要望を聞いた。主要団体からは、多核種除去設備等処理水(ALPS処理水)の海洋放出による影響を克服するためのさらなる後押しや、各種の基金の積み増しを求める意見などが出た。

       ◇       ◇       ◇

 水産庁は、岸田文雄首相から策定指示のあった総合経済対策の5本の柱のうち、水産業に関係する3本を抜粋し想定される政策を「経済対策に関する検討事項」として整理して説明。参加した水産団体に発言を求めた。

 JF全漁連の坂本雅信会長は、まずALPS処理水の海洋放出がすでに始まっていることを念頭に、「今後は水産物の内需拡大、国内加工体制の強化、輸出に生産者、漁業者として一生懸命に取り組んでいきたい。ピンチをチャンスに変えていきたい。背中を押してほしい」などと要請した。[....]