ブリ、2歳魚減で続く高値

2022年11月28日

養殖ブリ・カンパチ・フグ年別・年数別在池数

 全国海水養魚協会がこのほど発表した9月1日時点の在池尾数は、ブリが前年同期比23・7%増の3578万尾、カンパチは2・8%減の1418万尾、フグは3・4%増の549万尾だった。ブリは昨年春の記録的な稚魚の少なさから、今期出荷される2歳魚は19・2%減の1243万尾止まり。東京・豊洲市場の卸価格でもキロ1500円近い相場が続いている。ただ、来期出荷の1歳魚の池入れ量は極端に多く、相場の乱高下が懸念されている。

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 今期の2歳魚の少なさから、昨期出荷を抑えた養殖業者が多く3歳魚は32・3%増の30万7000尾。それも2年前との比較では17・9%減。新型コロナウイルス感染拡大初年度の2020年は37・4万尾、19年は16・8万尾だった。

 2歳魚の少なさと合わせて注目すべき点が、1歳魚の池入れ尾数の多さ。極端な不漁年である昨年対比で73・2%増の2305万尾で、20年比でも21・4%増。エリア別でみると香川、愛媛、高知各県の入る中国・四国は933万尾(前年同期420万尾)、長崎、大分、佐賀各県の九州北部で417万尾(219万尾)と昨年の2倍近い尾数を抱えている。[....]