フィリピン産ブランドエビ「リッキー」人気

2023年4月14日

「おいしさが評価されている」というブラックタイガー

 クラレイ(株)(北九州市、沖一生社長)が春夏向けに力を入れて販売しているのは、フィリピンで養殖されるブランドエビ「RICKY(リッキー)」だ。有頭ブラックタイガー、無頭殻付きのバナメイともに、現地生産者の真面目さが鮮度保持とおいしさに表れており、食品検査機関による検査で甘みなどのうま味成分は通常品の約1・7倍との結果を得ている。

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 検査結果では甘みやうま味のもとであるグリシンが100グラム中にRICKYブラックタイガー(BT)は820ミリグラム、バナメイには924ミリグラム、プロリンはBTには554ミリグラム、バナメイには797ミリグラム入っており、遊離アミノ酸16種類の合計でBTは3092ミリグラム、バナメイは3173ミリグラム含有している。

 通常品のインド産BTは1816ミリグラム、タイ国産バナメイが1902ミリグラムだったのと比較してBT、バナメイともにRICKYの遊離アミノ酸の含有量は1・7倍に及ぶ。

 おいしさの理由の一つは、塩分濃度3・5%の海水で4~5か月かけて養殖することにある。水揚げ後は、加工場までエビと同量の粒氷を梱(こん)包することで鮮度を維持。有頭のままにすることで真水を吸収しすぎることを防ぎ、小箱に詰めることで氷の重さでエビがつぶれてしまわないように工夫している。

 搬入後、BT有頭はグレード選別、サイズ選別のあと、即座に冷凍。無頭はあご肉も含めて除頭し、大きめサイズを中心に組成している。メインサイズは1・3キロ当たり15尾、20尾、25尾の3サイズ。[....]