ノドグロ稚魚8000尾放流、能登地震被災の生き残り

2024年3月15日

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糸魚川市筒石沖での放流の様子(近畿大学水産研究所提供)

 アカムツ(ノドグロ)の安定した種苗生産技術の確立を目指して共同で飼育研究を行っている近畿大学水産研究所(和歌山・白浜町)と新潟県立海洋高校(新潟・糸魚川市、以下は海洋高校)は12日、地元漁業者の協力のもとで、人工ふ化から育成した稚魚約8000尾を糸魚川市筒石沖に放流したことを明らかにした。今後もノドグロの継続的な種苗放流や完全養殖達成を目指して共同研究を続ける。

 放流されたのは、近畿大学水産研究所富山実験場で生産した稚魚。富山実験場は1月1日に能登半島地震で被災し、液状化現象などにより水槽や配管が破損して研究対象のノドグロの一部で斃(へい)死被害を出していた。今回の稚魚は、中間育成および放流用として昨年末、富山実験場から海洋高校に移動していたため生き残っていた。[....]