サバ輸出、新型コロナで見通し立たず

2020年5月26日

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、サバ輸出を主力事業としていた千葉県銚子地区や茨城県波崎地区の輸出業者らが悲鳴を上げている。世界的な需要の低迷で海外からの引き合いが細くなり、「輸出は視界不良」「コロナの影響が大きく、めどが立たない」など、不安視する声が強く、手持ち在庫が増えてきている。

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 新型コロナ禍により世界各国で人の動きや経済活動が規制されたことで、輸出先国内の需要が減退。さらに外貨不足の進行も加わって、各国の輸入が急速に細っている。

 特に水産物輸出の主力であるサバは、主な輸出先のアフリカ、中東で落ち込みが目立つ。今年1?3月の輸出実績は4万6619トン、60億円(財務省貿易統計)で、サバ缶詰ブームで急増した国内需要のあおりを受けて大きく落ち込んだ前年同期と比べても6200トン少ない。[....]