コンテナ不足と運賃高騰、水産物の海上輸送にブレーキ

2021年2月16日

積み出される輸出用冷サバ

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界的に海上輸送用コンテナの不足と運賃高騰が続き、水産物輸送にも影響が出ている。状況は年明け後、一段と厳しくなっており、春先まで続く予想もある。日本の農林水産物輸出目標達成にもブレーキがかかる事態となっており、国土交通省は5日、荷主、船会社などの関係団体に事態緩和のための対策を要請した。

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 コンテナ不足が目立ち始めたのは昨年秋から。新型コロナウイルス感染者数が世界1位の米国で巣ごもり需要が大きく膨れ上がったため、中国、東南アジアをはじめ各国から米国向け食品を中心とする海上コンテナ輸送が急増した。これによりコンテナの米国集中が進んだが、コロナによる人手不足も加わって米国西海岸では荷揚げ作業ができない洋上待機の船が多くあるという。世界の各航路でコンテナの奪い合いとなっているがこの現象は今も解消していない。このコンテナ不足状況は春先まで続くとの見方もある。[....]