キングサーモンを沖合養殖、NZ初のプロジェクト始動

2023年7月4日

ブルーエンデバープロジェクトによる沖合養殖の様子(イメージ写真)

 ニュージーランドキングサーモン社(本社・ネルソン)のグレアム・トゥリギィジャー営業部長は、ニュージーランド(NZ)で初めてキングサーモンを沖合養殖する「ブルーエンデバー」プロジェクトを今年から始動することを水産経済新聞のインタビューで明らかにした。初水揚げは2027年後半か28年初頭の予定で、32年には1万トンの生産を計画しており、世界的に高まり続けるサーモン需要に対する供給を沖合養殖という新たな手法で実現することになる。

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 イケスを設置する予定の場所は、沿岸から約7キロの位置にあり、周囲には一切遮るものがなく、汚染物質の原因となるようなものもない。南極からの南極海流と東豪州からの東豪州海流がぶつかる付近で、既存の養殖海域よりは水温が低く安定しているのが特徴。水深は100メートルで、円周140メートルのイケスを16基設置予定。一つのイケスに約650トンの成魚が養殖可能となる。[....]