アコヤ貝のゲノムを再構築、養殖業への応用に期待

2022年11月11日

アコヤ貝の真珠(出典:?ミキモト、ミキモト真珠研究所)

 沖縄科学技術大学院大学マリンゲノミックスユニットの竹内猛博士ら研究グループは8日、高精度なアコヤ貝のゲノム再構築に成功したと発表した。ゲノム情報を利用した病気に強い種への改良が可能となり、真珠のみならず幅広い養殖産業への応用が期待できる。

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 アコヤ貝は真珠養殖に用いられる二枚貝で、近年は赤潮や病気の流行で最盛期の1990年代前半から生産量が約3分の1に減少。研究グループは病気への耐性に関わる遺伝子などを網羅的に調べるため、2010年からゲノム解読の研究を開始した。

 有性生殖を行う生物は母親と父親からそれぞれ1セットのゲノムを引き継ぐが、今回の研究では遺伝情報をそれぞれ解読し再構築することで、より高精度なゲノム情報を得て双方に含まれる遺伝情報の違いを比較できるようになった。[....]