<FAO便り[125]>渡辺浩幹・FAO上席水産専門官/「持続可能な漁業・養殖業のための2021 COFI宣言」

2021年4月20日

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2019年11月の国際シンポジウムでスピーチするバランジ水産部長

 前回、第34回COFIの一番の成果として「持続可能な漁業・養殖業のための2021COFI宣言」(注1)についてその骨子を報告しました。同宣言は、2019年11月に開催された「水産業の持続可能性に関する国際シンポジウム:科学と政策の連携強化」に端を発しており、その後、COFIの議長団(ビューロー)を通じて、何度もメンバー国の意見を募り、1年以上かけて練り上げたものです。その過程で、リーダーシップを発揮した、バランジ水産部長が、COFIの後も同宣言の重要性を再三指摘しておりますので、今回は、同宣言の全訳を試みました。なお、宣言は、前段で世界の水産業の情勢・課題を包括的に分析したうえで、すべての関係者に問題解決に向けた行動を促す、15の勧告で構成されています。

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われわれ、国連食糧農業機関(FAO)の加盟国、加盟機関、準加盟国を代表してローマで2021年の2月に開催された第34回FAO水産委員会(COFI)に出席し、[....]