<年末商戦・主要8品目>キワに好転も数量大幅減

2023年1月17日

年末商材・主要8品目の概況

 国際情勢不安と拡大した日米の金利差による円安で、輸入魚を中心に異次元の高値で調達を強いられたうえ、新型コロナウイルス感染拡大第8波入りするという難しい状況での戦いとなった、関東圏における2022年の年末商材・主要8品目の分析が出揃った。前例のない高価格帯が嫌われたことで最終盤まで動きが鈍く、「キワ」の2日間(30、31日)でようやく小売側の荷動きが好転したものの、数量で前年に届いた品目はほとんどないという厳しい年末商戦となった。

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 過去2年は社会活動の停滞により人の動きが限定的で、都市部に人が滞留して行き場をなくした消費が年末商材の?プチ贅(ぜい)沢?に向かった。継続して高値基調にあったものの数量の落ち込みは大きくなく、単価の後押しで前年超えの年末商戦が続いていた。

 しかし、22年の年末は新型コロナとの共生の意識が浸透して一定の人の移動があったほか、物価高から消費者の財布のひもが固くなったことで年末を前にして荷動きが極端に鈍化。複数の年末商材が価格調整局面入りし、相場を維持して損失を最小限に抑えたい思惑と、損切りしてでも越年在庫を抱えたくない思惑が交錯して、荒れた展開のまま年末に突入する形となった。[....]