赤色鮮やか完全養殖「琉球アカジン」販売へ、水産機構

2018年12月27日

鮮やかな赤い魚体と品質の高さをアピールする完全養殖の「琉球アカジン」

 水産研究・教育機構(水産機構、宮原正典理事長)は25日、完全養殖したスジアラを試験販売すると発表した。完全養殖により天然資源の持続的利用に配慮していることに加え、天然魚と比較しても高い身質や、スジアラの特徴である鮮やかな赤の色上げにも成功。「琉球アカジン」(商標登録申請中)の名前で、国内の高級中華レストランや、2月に春節を迎える中国市場を視野に販売を開始する。
 試験販売されるのは2年半かけて人工種苗から完全養殖した7000尾。一尾が皿に乗るサイズとして需要の高い500?800グラムで、採算ベースに見合うキロ3000円の単価を目指す。最初は冷凍で出荷するが、「活魚での輸送技術の開発も進めており、冷凍から生鮮、活魚での販売につなげる」(宮原理事長)。品質は、11月に開催された青島の見本市でも高い評価を得たという。宮原理事長は「中国でも人工種苗による養殖は行われているようだが、鮮やかな赤や品質の高さで十分に差別化できる。日本産として世界に通じる養殖魚にしたい」と話している。[....]