JF全漁連、海洋放出「反対」改めて決議 

2023年6月23日

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処理水放出問題で、政府に「責任をもった対処」を求める坂本会長

 政府が「春から夏ごろ」と示した、福島第一原発事故で発生した多核種除去設備等処理水(ALPS処理水)の海洋放出開始時期が迫る中で、JF全漁連(坂本雅信会長)は22日、2023年度通常総会で、ALPS処理水放出に対する特別決議を採択した。坂本会長は、特別決議について、「政府は夏に放流すると重ねて言っているが、海洋放出に反対である立場は変わらない。特別決議を踏まえ、政府には、何十年にもわたって(この問題に)責任をもってもらうということをしっかり要請していく」と述べた。

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 特別決議は、「廃炉に向けた取り組みそのものを否定するものではない」とつつ、「処理水の海洋放出には反対であることはいささかも変わるものではない」と明記。昨年12月に国が創設した漁業者支援事業500億円や、漁業者説明会の開催など政府の姿勢は「重く受け止める」としながら、長期に及ぶ廃炉の取り組みに「漁業者の将来にわたる不安を拭い去れない」とし、国に対して国民、漁業者への説明や、風評を起こさない安全性の担保、そして漁業者が安心して[....]