<国産魚の再評価に挑む>ホタテ、全国に応援消費拡大

2024年1月5日

札幌でのイベントに登場したホタテ応援特設ブース

 ホタテは昨年、中国による日本産水産物輸入停止措置という不測の事態を受け、国内での販売が活性化した。官民挙げての消費応援キャンペーンが展開され、それまで輸出主導型の流通が続いていた玉冷製品も内販回帰の流れが強まった。ただ、日本産ホタテの国際的な人気は根強く、海外との価格意識の差も厳然とある中、拡大した国内マーケットが定着するかは不透明だ。

★中国の禁輸で連帯

 昨年8月下旬、福島第一原発の多核種除去設備等処理水(ALPS処理水)海洋放出を受け、中国は日本産水産物の輸入停止措置を発表した。冷凍両貝を中心に2022年には10万トン超が中国に輸出されていたホタテは主要販路の一角を失う格好となり、国内での供給のダブつきと流通停滞への懸念が強まった。[....]