高知県 自動津波警報の運用開始

2021年8月26日

緊急警報配信のネットワーク(イメージ図)

高知県は漁業無線を利用し、操業中の沿岸漁船へ津波などの緊急警報・注意報を24時間態勢で自動配信するネットワークの運用を開始した。津波被害を受けにくい高台の県防災行政無線中継局に漁業用海岸局を新設しており、災害時でも漁船への情報発信を継続しやすい。6月25日付で海岸局の免許を発行した総務省四国総合通信局によると、人手を介さずに津波警報を広範囲の漁船へ伝達できる態勢は、全国で初という。

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 漁船への警報システムには、全国瞬時警報システム(Jアラート)の津波警報を利用する。JF高知県漁協本所内に設置した送受信設備がJアラート情報を音声信号に変換し、通信回線が強固な防災行政無線で伝送。県東部の室戸市、県央の佐川町、県西部の土佐清水市の高台にある防災行政無線の中継局に併設した海岸局から、半径40?50キロ内で操業する漁船へ警報を一斉同報する。操業船からの緊急信号も、通信エリア内なら所属漁協・支所の無線局と同様に受信できる。[....]