首都圏上場卸5社決算、全社が増収・営業増益

2023年5月19日

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豊洲総合卸3社と横浜の水産卸2社の2023年3月期業績

 首都圏の卸売市場に拠点を置く水産卸会社のうち、株式上場する5社の2023年3月期決算がまとまった。卸売市場が得意とする業務筋の回復と主に輸入冷凍魚を中心とした調達難が重なり、魚価が記録的値上がりをみせたことを受け、全社で増収・営業増益だった。ただ、取扱数量減と単価一服を織り込む形で、新年度は保守的な業績予想をする会社が目立った。

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 豊洲市場では、中央魚類(株)と東都水産(株)が純利益ベースでともに過去最高を更新した。築地魚市場(株)では純利益こそ特別利益の減少から前年割れとなったものの、3期連続の営業増益だった。冷蔵庫や水産物販売、不動産賃貸などの祖業以外の事業で安定して確保した利益に加え、主力の水産卸での業績改善が重なって近年にない好決算となった。[....]