食品残渣から養殖飼料、タンパク質90%の原料開発へ

2023年8月4日

製品は粉末状で供給する

 「キャベジン」をはじめ薬剤の製薬会社としても知られる興和(株)はこのほど、福島県のベンチャー企業(株)リジェンワークス(木下俊一代表取締役)と協業・事業提携に合意した。魚粉に代わる水産養殖飼料向け原料として、独自の分解技術を活用して食品残渣(さ)からタンパク質含有量の高い原料を製品化、販売することを目指している。

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 リジェンワークスが開発している原料は、水産加工場などで出る食品残渣を独自の分解技術によりタンパク質含有量を向上させることが可能で、一般的な水産食品残渣では60%程度なのを70%以上にできる。魚種によっては90%以上の数値も出ている。

 低温で加工することでタンパク質の変性を極力抑え、生餌に近い状態を維持できるため摂餌効果が高いという。

 12月までの試作品完成を目指しており、すでにめどが立っているという。今後は年明け1月ごろまでには配合飼料メーカー向けの販売規格を決め、4月からはラボレベルでの製造を開始する計画。[....]