豊洲卸7社取扱高(22年)、単価高で金額580億円増

2023年4月4日

 東京・豊洲市場の2022年度卸売会社別取扱高が1日までにまとまった。新型コロナウイルスに伴う外食への営業規制が早いうちに緩和されて業務用市場としての本領発揮の一年となった。国内の不漁や輸入魚の買い負けで集荷に苦戦しながら、平均のキロ単価が前年度を2割超上回り、金額は2年連続増のプラス580億円、率にして13%増加。5000億円台回復まで目前に迫った。

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 卸7社合計は、数量39万1585トン(前年度比7・6%減)と数量は3年連続で減少し、一気に年間40万トンを割った。しかし、国内外からの業務用食材の引き合いの強さを背景に平均単価はキロ1249円(22・8%高)と急伸。金額4889億4800万円(13・5%増)に伸びた。

 一年を通じて高単価を牽(けん)引したのは、海外への輸出。一部の高・中級魚の相場は海外主導で動いた。国内の飲食店需要の回復も重なり、国内漁の不振で集荷に苦労しながらも、鮮魚・特種の扱いがある総合卸の上位5社の業績を押し上げている。[....]