豊洲・横浜第2・四半期決算/魚価高で全社増収増益

2022年11月24日

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「豊洲総合卸4社と横浜の水産卸2社の2023年3月期第2・四半期業績」

 首都圏の卸売市場に本拠を置く水産卸のうち上場会社5社の2023年3月期第2・四半期決算が出揃った。国産魚では養殖魚の減産や天然魚の不漁、輸入魚では急激に進行した円安ドル高の影響などで急上昇した魚価が各社の業績全体を押し上げた。一方で、新型コロナウイルスによる行動制限が敷かれず、飲食・宿泊の業務筋需要が回復したことも加わり、全社で増収増益を達成した。

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 特に東京・豊洲市場の総合卸で売上高の伸び率が大きくなった。中央魚類、東都水産に加え、参考として取り上げた非上場会社の第一水産は、販売数量はいずれも前年には届かなかったものの、魚価が2割以上アップし金額で10%台後半の伸びとなった。

 大幅な増収で粗利額が大きく上積みされたことにより、コスト面の上昇分が吸収され増益をキープした。市場外の民間企業を悩ませている水道光熱費の急上昇も、卸売市場の借り手で自社資産を多くもたず、長期契約の電気代で動く水産卸では、その影響はこれまでのところ小さかった。販売数量減も結果的に保管料・運賃などの諸経費を節減することになった。[....]