認知度向上へSNS強化、フォロワー1年で4倍に 

2023年3月31日

兼由のインスタグラム

 根室市の水産加工メーカー、(株)兼由(濱屋高男社長)は一般消費者への認知度向上に向け、ツイッターやインスタグラムなどの交流サイト(SNS)の発信に力を入れている。小まめな投稿や地道なPR活動により、ツイッターのフォロワーはこの1年余りで4倍以上に増加、新規顧客の開拓にもつながっている。

 同社では2016年からツイッターを、21年からインスタグラムを開始。ツイッターでは商品情報や、ふるさと納税で同社の返礼品を受け取った消費者の投稿(リツイート)のほか、根室の風景など「当社を身近に感じてもらえるような」(濱屋社長)トピックスも多彩に投稿。インスタグラムでは商品の加工の動画や調理イメージなど、目を引く画像をアップしている。

 SNSについて、オンラインショップの顧客に周知したり、返礼品に案内を同封したりして、地味に存在をPRしており、フォロワーは着実に増加。特に「(発信に)かなり力を入れた」という昨年からの伸びは顕著で、ツイッターは22年1月時点の6000人から現在約2万8000人に、22年1月には70人だったインスタも現在4500人まで増えている。

 SNSに注力する背景には、水産資源の減少により従来の大量仕入れ・大量加工のビジネスモデルが通用しなくなる中、付加価値を高めた商品販売の重要性が増していることがある。同社でも、根強い人気があるサンマなどの小売用レトルト煮付けシリーズの販売を今後さらに強めていく考えで、濱屋社長はそのために「消費者に当社の名前をもっと知ってもらわないといけない」と指摘、直接、消費者にアプローチできるSNSの有用性を強調する。[....]