育種、人工種苗発展目指す/優良系統保護のガイドラインで

2023年2月15日

オンラインと併用で開催された検討会

 水産庁は13日、水産分野における優良系統の保護などに関する検討会(事務局=(株)NTTデータ経営研究所)をオンラインとの併用で開催し、ガイドライン案が了承された。国は養殖業の成長産業化を推進する中、育種研究や人工種苗の利用促進などを掲げており、これらの知見の保護についてガイドラインを示すことで民間事業者を含めた技術の発展にも期待を寄せる。

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 策定されたのは水産分野における優良系統の保護などと養殖業における営業秘密の保護の2つのガイドライン。検討会で岡本信明座長(トキワ松学園理事長、前東京海洋大学学長)に一任された最終案を2月中には示し、2週間の意見公募(パブリックコメント)を経て正式に策定。その後は、関係者への周知作業に移る。

 ブリ、カンパチはじめ国内で養殖されている魚種について成長が早い、病害に強いなどの系統を作出する必要性が以前から指摘されており、国や各自治体、民間の水産会社でも研究が進められている。[....]