神戸北野ホテル・山口総料理長に聞く(上)

2022年2月17日

水産資源保護に取り組む山口総料理長

 神戸北野ホテルの山口浩総料理長は、地元の未利用魚を使用した料理を提供するなど、料理人だからこそできる、持続可能な水産業に向けた取り組みを積極的に行っている。2020年には、農林水産省「料理マスターズ」に選出され、昨年は水産資源の持続性を考察する学術論文も出版した。取り組みの経緯と今後について、山口総料理長に聞いた。

 ◇持続可能な水産業に造詣が深いですね。

 ◆山口総料理長/私が会員となっているフランスのルレ・エ・シャトー(世界62か国、約580のホテルとレストランが加盟する非営利会員組織)では、20年前から積極的に持続可能な水産業を考えた取り組みを行っている。しかし、日本支部は遅れて、足並みも揃わなかった。その後、副支部長に就任した時に、持続可能な水産業を考えるセミナーで改めて、大きな問題だと気付いた。[....]