海の地図プロジェクト、日本財団と日本水路協会

2022年10月26日

海の地図プロジェクトの登壇者ら

 日本財団(東京・港区、笹川陽平会長)と日本水路協会(東京・大田区、加藤茂理事長)は24日、日本の沿岸域を地図化する「海の地図プロジェクト」の開始を記者会見で発表した。航空レーザー測量で浅海域(水深0?20メートル)のデータを測定し、これまでにない詳細な海の地図を作成する。災害予測や水難事故、漁業などに活用が期待される。

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 これまで海岸や浅海域は、省庁と行政の複雑な管理体制や技術的な問題から、測定が困難であった。そのため、現在の日本の浅海域は約2%しか詳細な海底地形情報が得られていない。

 そこで同プロジェクトは、航空レーザー測深(ALB)を使用し、船舶では測定が困難な浅い場所の地形データを取得する。最小単位は50センチと高い正確性を有し、地形や地質を3D表示することも可能。10年間で日本の総海岸線の約90%の地図化を目指す。[....]