植物由来代替食品が進化 見た目+味・食感、より“本物”に

2024年2月29日

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あづまフーズが販売する植物由来の原料を使ったサーモンとマグロの代替食品

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)への関心が高まる中、水産資源の持続的利用につながる植物由来の代替食品が、魚の刺身にも広がっている。見た目だけでなく、中には味や食感が本物に近いといわれるほど質が向上し、国内外で注目を集めている。

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 三重・菰野町の食品会社、あづまフーズ(株)は2021年から、コンニャク粉などを使ってマグロやサーモンなどの刺身を模したサクを販売。2魚種とも白っぽい筋まで再現され「本物そっくり」と評判だ。

 同社によると、商品の販売は米国やカナダなど海外への輸出が中心で「ベジタリアンやビーガン(完全菜食主義者)などからの注文が多い」と話す。国内では、ベジタリアン料理の専門店や、精進料理を出す寺などから注文があり、販売量は増加傾向という。

 一方、食肉加工大手の日本ハム(株)は、魚の中でも需要が高いマグロの刺身の代替魚肉を開発。飲食店など業務向けにPRしている。コンニャク粉や食物繊維などを原料に「マグロ特有の香りや食感にこだわって開発した」と話す。[....]