未利用魚商品を全国流通/食品ロス削減、SDGsにも

2022年10月19日

会見でPRする吉村知事?と村岡社長

 即席麺大手のエースコック(株)(大阪・吹田市、村岡寛社長)は17日、大阪湾で漁獲される「大阪産(もん)」の未利用魚を活用したカップラーメンを開発し、同日から全国で販売を開始した。使用する未利用魚はJF大阪漁連(岡修会長)から調達。未利用魚の利用は各地で進められているものの、地場にとどまることが多く、大手食品メーカーが全国流通させるという意味でも注目される。

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 この取り組みは、同社が未利用資源を有効活用することで食品ロス削減を目指し、国や行政と連携する「もったいないをおいしいに変えてしまおう!」プロジェクトの一環。スープのダシに使う未利用魚は「魚庭(なにわ)の海」と呼ばれる大阪湾で漁獲されたシログチ、コノシロ、規格外サイズのハモの3種を用いた。

 シログチは鮮度落ちが早く、コノシロは小骨が多いため需要が少ない。ハモも魚体が大きいと食用にされにくいのが現状だ。これらの原料は府漁連の協力を得て合計1・2トンを調達。包材には「大阪産」のロゴも印字し、醤油味と塩味の2品で100万食の販売を目指す。[....]