昼の空き時間、漁船貸出しで「GYOSENPING」 

2023年8月22日

木のぬくもりが感じられる船室。大きな窓の外には空と海が広がる

 【雲仙市】長崎・雲仙市の(株)天洋丸(竹下千代太社長)は夜間を中心に橘湾で操業しているまき網船団・天洋丸の火船(集魚船)兼運搬船・第6天洋丸(通称6号)の一部内装をリフォーム。昼の操業していない岸壁停泊中に、一般の人に船を時間貸しするサービス「GYOSENPING(ギョセンピング)」を始めた。借り出しが可能な時間帯はおおむね午前9時~午後5時前後。

 竹下社長は、「新型コロナウイルス禍の最中に漁船を使って短時間のビジネスなどワーキングスペースとして有効活用してもらい、地域の魅力向上や、観光の一端を担い雲仙を盛り上げていきたいと思った。海を見ながらパソコンのキーボードをたたいてもらったり、波の音を聞きながらコーヒーを楽しんだり、都会の日常生活にはない非日常の世界で創造的な作業をしてもらえればと思う」と事業スタートの経緯を述べた。

 貸し出しにあたっては、それまで使っていた船員の休憩室を大改造。船室の壁面を大きくくり抜いて、船内からでも外の風景が見えるようにアクリルパネルをはめるなど、漁船とは思えないコンセプトを持ち込みリフォーム。

 さらに内装は、今年4月に入社した期間限定漁師(1年漁師3代目)の檜森友香子さんが、若い女性の視点からデザイン。これまでの船大工などではほとんど考えられないおしゃれな空間を演出。木製のテーブルやソファーなど、若い女性が住んでいそうな、きれいなワンルームに仕上げている。[....]