新型肺炎、揺れる流通

2020年3月4日

 政府が2週間のイベント自粛、教育機関に対する一斉休校要請など新型コロナウイルスの感染拡大防止策を打ち出す中、水産流通業界も揺れている。世界最大の水産市場である東京・豊洲市場では「個室」「自動車移動」「地元商圏」重視の傾向が強まる、消費者の購買行動の劇的変化にどう適応するかに頭を悩ませる一方、生鮮食料品の安定供給を維持するための対応に追われている。

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 流通への影響が色濃くなったのは1月下旬から。中国をはじめとする東アジア圏への輸出の急減速から始まった消費の変調は、その後に国内市場に波及。2月終盤から外食控えによる注文キャンセルが相次いでいる。[....]