大水のPJ・くら一船買いヒアリング、規制改革WG

2018年3月15日

 内閣府の規制改革推進会議第11回水産ワーキンググループ(WG)が13日、開かれ、大日本水産会と「くら寿司」をチェーン展開する?くらコーポレーションをヒアリング。大日本水産会は「経営の自由度の向上」を訴え、くらコーポレーションは現場との調整に行政関与の必要性を述べた。

 大日本水産会は重義行専務と小林憲常務が説明にあたった。「水産政策の改革の方向性」について「(水産業の)成長産業化など基本的な考えは同じ」とし、人、船、資源の問題に対し、それぞれ課題解決に向け取り組んでいるプロジェクトとして、人材確保・育成や代船建造、魚食普及、マリン・エコラベル・ジャパン(MEL)などを紹介した。

 ヒアリング後に重専務は、漁船の漁獲可能量(TAC)や個別割当(IQ)といったアウトプットコントロールができるものは効率のよい漁業の実現のため、トン数や長さ制限などの規制緩和を要求。「競争力強化を図る意味でも『経営の自由度』を上げてほしい」と訴えたことを明らかにした。

 くらコーポレーションの久宗裕行常務は「天然魚プロジェクト」などを紹介。漁業者の所得向上につながった定置網の一船買いなど産地との直接取引を進めるとともに、自社の専用加工センターを通じて高鮮度の寿司や未利用魚の価値向上に取り組んでいる事業を説明した。[....]