厚岸、ふるさと納税でホタテ販売が好調

2023年8月17日

磯田元気水産の玉冷ホタテ

 北海道厚岸町の水産加工業者、磯田元気水産(株)(磯田郁雄社長)のホタテ製品が、地元のふるさと納税の返礼品として注文を集めるなど好評を博している。

 同社ではオホーツク地区や野付、標津など根室地区から原貝を仕入れ、生玉やむきホタテ、玉冷などを製造・販売している。このうち、厚岸町のふるさと納税の返礼品としてはSから5Sサイズまで大小のサイズを込みで詰め、「訳あり」と銘打った玉冷が人気だ。1・3キロの箱入りや、300グラムパックなどをラインアップする。

 数年前から開始したが、今年に入り注文が増加。以前は一か月20~30件ほどだったが、今年7月は1か月だけで500件以上に急増したといい、同社営業の谷内はるみさんも「自分たちもびっくりするくらい」と驚きを示す。増加の要因としてホタテ自体の需要が増していることや、ふるさと納税の特設サイトでの商品掲載の工夫などを挙げている。

 同社では玉冷のさらなる品質向上に向け、今年春には工場内に3Dフリーザーを導入した。高湿度冷気で対象を全方位から包み込むように急速冷却することで、食品細胞内の氷結晶を小さく抑えて凍結する機械で、解凍後のドリップを抑制し、生のような高品質の食感、味わいを実現する。同機の効果による食味向上を新たな武器に、今後、一層の販売拡大を図っていく考えだ。[....]