全社増益も二極化消費鮮明、水産は一部で相場環境変化 

2024年4月19日

 水産部門を抱え、株式上場している大手の量販店・スーパーの2024年2月期決算が16日までに出揃った。値上げが継続したうえ、新型コロナウイルス禍が過ぎ去り客数が回復したことが売り上げを押し上げ、前年と比較できる10社・部門のうち9社・部門が増収だった。売り上げ増で稼いだ粗利の〝貯金〟を、経費抑制に努めてある程度のコスト増に抑えることで守り、営業利益段階は比較できるすべての社・部門が増益となっている。

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 外出の増加が衣料などの商品の好調に表れ、テナント収入なども「5類」移行を受けて回復が目立った。前年は惣菜を除いて伸びがひと息だった食品も、値上げ効果などで堅調だった。水産も生鮮3品の中で値上げスピードが速く売れ行きが鈍りがちだった前年度と様子が異なって、カニやマグロなどの仕入れ値が年末商戦があった第3・四半期を前に下がり売れ口が好転。前年度を超える社・部門も珍しくなかった。[....]